なぜ相談前に泣き寝入りしてしまうのか

投資詐欺では、被害者自身が相談をためらう心理が強く働きます。
ここでは、相談に踏み出せなくなる主な理由を整理します。

自責の念・恥ずかしさで口にできない

加害者ではなく被害者であるにもかかわらず、「自分にも落ち度があったのでは」と考えてしまう方は少なくありません。

特に投資という性質上、欲や期待があったことを責めてしまい、恥ずかしさから誰にも話せずに時間だけが過ぎてしまうケースも見られます。

まだ詐欺と断定できず迷ってしまう

相手から「もう少し待てば返金できる」「手続き中だ」と説明されると、詐欺だと断定しきれず判断を先延ばしにしてしまいます。この迷いの期間が長引くことで、結果的に相談のタイミングを逃してしまうことがあります。

相手を信じたい気持ちが残ってしまう

長期間やり取りをしていた相手ほど、「裏切られたくない」「誤解であってほしい」という気持ちが残りやすくなります。

過去の言葉や約束を思い出すことで期待が断ち切れず、現実を直視するのが難しくなる場合もあります。

異性に好意を持ってしまっている

投資の話だけでなく、相手に対して異性としての好意を抱いてしまっている場合、「冷静な判断ができなかった自分が悪いのではないか」「下心があったと思われたくない」と感じ、相談をためらってしまうことがあります。

特に親密なやり取りを重ねていたほど、その関係性を否定すること自体が心理的な負担となり、結果として泣き寝入りを選んでしまうケースも少なくありません。

泣き寝入りが多いのは事実?回収が難しい理由

投資詐欺は、被害回収が難しくなりやすい構造を持っています。
その理由を理解することが現実的な判断につながります。

相手の身元が特定しにくい

投資詐欺では、相手が本名や実際の居住地を明かしていないケースが多く見られます。

海外在住を名乗っていたり、連絡手段がSNSやチャットアプリに限られていたりすることで、実在の人物かどうかの確認自体が難しくなります。

身元が特定できない状況では、被害の全体像を把握するだけでも時間と労力を要することになります。

資金が移動・費消されやすい

投資金として支払われた資金は、入金後すぐに別の口座へ移動されたり、分散されたりするケースがあります。

そのため、時間が経過するほど資金の流れを把握しにくくなり、「どこにいったのか分からない」という状態に陥りやすくなります。

結果として、被害者側が状況を説明すること自体が難しくなってしまいます。

「投資の失敗」と主張されやすい

相手から「結果的に損が出ただけ」「市場の変動によるもの」と説明されると、詐欺なのか投資判断の失敗なのかが曖昧になりがちです。

故意にだましたのかどうかが争点になるため、感情的な納得とは別に、冷静な事実整理が求められる状況になりやすいのが特徴です。

時間が経つほど不利になりやすい

時間が経過すると、メッセージ履歴が消えてしまったり、相手がアカウントを削除・変更したりすることがあります。

また、被害当時の記憶も曖昧になりやすく、正確な説明が難しくなることも少なくありません。
一般論として、早い段階で整理を始める方が、判断材料を多く残しやすい傾向があります。

泣き寝入りしないために実施すべきこと

泣き寝入りを防ぐためには、感情ではなく整理を優先することが重要です。
被害直後に意識したい行動を紹介します。

まず証拠を消さずに保存する

被害に気づいた後、感情的になってやり取りを削除してしまう方もいますが、これは避けたい行動です。

チャットやメール、送金履歴、広告画面などは、後から状況を振り返るための重要な材料になります。

完全に揃っていなくても構わないため、「残っているものをそのまま保存する」意識が大切です。

■証拠となる具体例(代表的なもの)

  • メールやLINE、SNSのDMなどのやり取りのスクリーンショット
  • 投資内容や条件が記載された契約書・同意書・利用規約画面
  • 振込明細や送金履歴(銀行の明細、取引履歴の画面など)
  • 投資を勧誘された広告ページやWebサイトのURL・画面キャプチャ
  • 相手のプロフィール情報(名前、アカウント名、アイコン画像など)

時系列を1枚にまとめて「何が起きたか」を整理

いつ、どの媒体で接触し、どのような説明を受け、いくら支払ったのかを時系列で整理することで、感情と事実を切り分けることができます。

頭の中だけで考えていると混乱しやすいため、簡単なメモでも構いません。整理された情報は、その後の相談時にも役立ちます。

「これ以上払わない」判断ラインを決める

投資詐欺では、「最後の手数料」「これで解決する」といった追加請求が繰り返されることがあります。

ここで支払いを続けてしまうと、被害が拡大する可能性があります。

どの時点で支払いを止めるのか、自分なりの判断ラインを決めておくことが、被害拡大を防ぐ重要なポイントです。

相談するなら「状況整理ができる相手」を選ぶ

泣き寝入りを防ぐうえで重要なのは、「何をどう相談するか」だけでなく、「誰に相談するか」です。

警察や消費者センターなどの公的機関は、被害の概要を伝える場として役立つ一方、個別の経緯や判断に深く踏み込めない場合もあります。

一方、弁護士に相談することで、これまでのやり取りや支払いの経緯を整理しながら、法的な視点を含めて冷静に状況を見直すことができます。

泣き寝入りかどうかを決める前に、まず状況整理ができる相手を選ぶことが重要です。

詳しくはこちらの記事もお読みになってください。
投資詐欺にあったかも?弁護士に相談する前に知っておきたいこと

泣き寝入りの前に知っておきたい「相談」の考え方

投資詐欺の相談は、必ずしも結論を出すためだけのものではありません。

この章では、詐欺かどうかを断定する前の段階で、相談をどのように活用すれば状況整理や判断に役立つのかを解説します。

相談は「詐欺の断定」ではなく「状況整理」の場

相談というと、「詐欺だと断定しなければならない」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。

事実関係が曖昧な段階でも、話をすることで何が分かっていて、何が分かっていないのかを整理できます。

相談は結論を出す場ではなく、判断材料を整える場として捉えることが重要です。

早期の相談が判断材料を増やす理由

時間が経つほど、証拠や記憶が薄れていく可能性があります。

早い段階で相談することで、「どの情報を残しておくべきか」「何を整理すべきか」といった視点を得ることができます。

結果として、後から選択肢を検討しやすくなる点が、早期相談の大きな意味です。

田中保彦法律事務所へご相談ください

泣き寝入りを決断する前に、まずは状況を整理したいと感じた方は田中保彦法律事務所へご相談ください。

元自衛官として多様な現場で人の判断と向き合ってきた弁護士が、感情面にも配慮しながら丁寧にヒアリングを行います。

無理な方向付けをせず、「まだ詐欺か分からない」という段階でも安心して相談できる体制を整えています。

【当事務所の相談体制の特徴

  • 全国からのご相談に対応しており、地域を問わず利用可能
  • 成功報酬は返金額の3%で、費用の負担を抑えた相談が可能
  • 事前の状況確認や調査は無料で対応

まずは一人で抱え込まず、現状を整理するところから始めてみてください。

まとめ|投資詐欺は泣き寝入りの前に「整理」を

泣き寝入りは避けられない結論ではなく、情報不足や心理的負担から選ばれやすい状態です。
最後に要点を整理します。

投資詐欺には泣き寝入りしやすい心理や状況があります。

また、回収が難しくなる構造も存在します。
だからこそ、証拠を保存し、時系列を整理し、追加支払いを避けることが重要です。

一人で抱え込まず、整理のための相談を検討することが、冷静な判断につながります。