ロマンス詐欺に強い弁護士に相談|返金・解決へのステップ
近年、SNSやマッチングアプリを通じた国際ロマンス詐欺の被害が深刻化しています。
恋愛感情を巧みに利用した詐欺手口により、数百万円から数千万円もの高額な被害を受けるケースが後を絶ちません。
今回は、ロマンス詐欺の被害に遭われた方が知っておくべき弁護士への相談方法、返金の可能性、そして信頼できる弁護士選びのポイントについて詳しく解説します。
一人で悩まず、まずは専門家の力を借りることから始めましょう。
ロマンス詐欺とは?その手口と特徴
銀行振込を利用した投資詐欺が急増しており、ロマンス詐欺の被害は深刻化しています。
詐欺師はSNSやマッチングアプリを通じて接触し、恋愛関係を装って信頼を得た上で金銭を要求。
特に「将来のための投資」などの名目で送金させるケースが目立ちます。
ここでは、ロマンス詐欺の基本構造や投資詐欺を含む具体的な手口について解説します。
恋愛感情を利用した詐欺の定義
ロマンス詐欺とは、恋愛感情を利用して相手を信じ込ませ、金銭をだまし取る詐欺の手口です。
SNSやマッチングアプリを通じて知り合った相手に恋愛感情を抱かせ、信頼関係を築いた上で資金を要求するのが特徴です。
特に「将来のために投資を始めたい」と持ちかけ、銀行振込で資金を送らせるケースが増えています。
詐欺師は数週間から数か月かけて継続的に連絡を取り、恋愛関係に見えるやりとりを積み重ねていきます。本気の交際と錯覚させ、相手の要求を疑わせないよう巧みに誘導するのが手口です。
国際ロマンス詐欺の特徴(外国人を名乗る詐欺)
国際ロマンス詐欺では、加害者が外国人のふりをして信用を得ようとします。
職業は医師・軍人・経営者など社会的信用のある立場を名乗り、整った外見の写真や流暢な日本語を使って接近。
多くの加害者は「海外勤務中」「任務の都合で一時的に通信制限がある」などと説明し、会うことを避けます。
さらに、「日本の銀行口座が使えない」と言い訳し、被害者に海外送金や第三者口座への振込を依頼するケースが見られます。
送金の名目と典型的なフレーズ
ロマンス詐欺では、送金目的をもっともらしく見せかけて要求してきます。
中でも最も多いのが、投資や事業資金を名目にした詐欺です。
投資・ビジネス名目
「あなたと将来のために投資したい」と語り、高額な資金提供を求める手口が主流です。
詐欺師は、まるで恋人や人生のパートナーであるかのように親密な関係を築いたうえで、「一緒に成功したい」「信じてくれるならチャンスを掴める」といった未来への希望を示しながら資金提供を迫ってきます。
特に銀行振込や仮想通貨送金を利用した被害が後を絶たず、500万円以上の損害に発展するケースも珍しくありません。
詐欺師は「すぐ返す」「次で終わり」「絶対に増やせる」などの言葉で信頼させ、冷静な判断力を奪おうとします。さらに、「今を逃せば投資チャンスを失う」「〇日までに振り込めば倍になる」といった時間的な焦りや限定性を演出することで、被害者の思考力を鈍らせるのが特徴です。
医療費名目
「手術代が急に必要」「医療費が不足している」など緊急性を装って送金を求めます。
渡航費名目
「会いに行きたいけど渡航費が足りない」と伝え、航空券や滞在費の立替えを依頼します。
ロマンス詐欺の被害に遭ったときの初期対応
銀行振込による投資詐欺と気づいた直後こそ、冷静な対応が求められます。
突然の詐欺発覚に混乱するのは当然ですが、最初の行動によって被害の回復可能性が左右される場合があります。証拠の削除や加害者への連絡は、かえって不利な状況を招くおそれがあるので注意しましょう。
ここでは、ロマンス詐欺を疑った際に取るべき具体的な行動と、適切な相談先の選び方を解説します。
証拠保全の重要性
ロマンス詐欺の加害者とのやり取りは、すべて証拠として残す必要があります。
相手を問い詰める前に、以下の情報を確実に記録しましょう。
やり取り履歴の保存
LINEやSNS、メッセージアプリの会話、送られてきた写真や動画などは、スクリーンショットやダウンロードで保存します。
相手の連絡先情報
銀行振込の控えやアプリの取引履歴など、資金の流れがわかる資料はすべて保管してください。
送金に関する記録
電話番号、メールアドレス、SNSアカウントなど、連絡に使った手段を一覧化しておくと対応がスムーズです。
後からの証拠収集は困難になるため、気づいた段階での保存が欠かせません。
感情的にならずに冷静な判断を
感情が大きく揺れる場面でも、冷静な行動が結果を左右します。
被害を受け入れるのはつらいですが、感情的に相手を責めたり、連絡先や履歴を削除したりするのは避けてください。
詐欺を疑っていると知られると、加害者側が証拠を消す行動に出るおそれがあります。
やり取りを続ける必要はありませんが、やめる際も慎重に対応してください。
落ち着いて対応することで、証拠を確実に残したまま弁護士への相談に進めます。
相談先の選択肢とそれぞれの役割
ロマンス詐欺に遭った場合、民事での対応を視野に入れる必要があります。
対応機関にはそれぞれの役割がありますが、最終的な被害回復を目指すなら弁護士への相談が現実的です。
警察
刑事事件として対応する機関ですが、銀行振込による投資詐欺は立件が難しい場合もあります。
被害届の受理だけで終わるケースもあります。
消費者センター
アドバイスや情報提供は受けられますが、返金交渉や訴訟のような対応は行っていません。
弁護士
被害額や送金経緯をもとに、法的手段による解決を図る役割を担います。
内容証明の送付、民事訴訟、相手方の調査など、適切な手続きを検討してくれます。
弁護士に相談すべきタイミングとその理由
ロマンス詐欺の被害に気づいた段階で、弁護士への相談を検討することが現実的な対応です。
多くの被害者が「今すぐ相談すべきか」と迷いますが、証拠が失われたり、時効を迎えたりすれば、回復の可能性は低下せざるを得ません。
相談が早いほど対応の選択肢が広がり、冷静な判断もしやすくなります。
ここでは、専門家に相談すべき具体的なタイミングと、弁護士を介した対応の意味について解説します。
返金請求の可否判断には法的知見が必要
ロマンス詐欺で失った資金を取り戻すには、法律の専門的な判断が求められます。
銀行振込による送金であっても、「恋人関係だから贈与」と見なされると返金は難しくなります。
ただし、欺く意図があったと認められれば、損害賠償や不当利得返還の請求が可能です。
また、損害賠償請求には時効があります。
被害を知ったときから3年以内に手続きしなければ、請求そのものができなくなるおそれがあります。そのため、判断を弁護士に早めに仰ぐことが現実的です。
詐欺師との接触を避け、代理人として交渉可能
被害者が加害者に直接連絡を取ると、新たな詐欺被害を誘発するリスクがあります。
たとえば、「返金するには手数料が必要」と言われて追加で送金してしまうケースです。
弁護士が間に入れば、連絡のやり取りをすべて代行でき、二次被害を未然に防げます。
さらに、弁護士は代理人としての立場から法的根拠をもとに交渉が可能です。
任意の返金に応じさせるためにも、加害者と対等以上の交渉力が欠かせません。
返金できる可能性と具体的な手段
ロマンス詐欺による損害は、状況によって返金が可能な場合があるのはご存じでしょうか。
送金方法や相手の特定状況に応じて対応手段は変わりますが、証拠が残っていれば一部または全額の返金が実現した事例もあります。
特に銀行振込型の投資詐欺では、取引記録が残るため法的な対応が取りやすい傾向にあります。
ここでは、返金を目指す際に検討すべき具体的な方法を紹介するので、参考にしてみてください。
送金先の銀行や決済代行業者への異議申し立て
国内銀行口座への送金であれば、振り込め詐欺救済法に基づいた返金手続きが可能です。
この制度は、金融機関に被害を報告することで加害者口座の凍結と残高の回収を図る仕組みです。
銀行振込型のロマンス詐欺はこの対象になるケースが多く、返金の可能性が比較的高い対応策といえます。
また、一部の決済代行業者でも、詐欺申告を通じて取引停止や被害が調査される場合があります。
送金時の明細やアプリの取引履歴は必ず保管しておいてください。
内容証明郵便や支払い停止の活用
加害者の名前や住所が把握できている場合、返金請求の意思を明確に伝える手段として内容証明郵便を活用します。
内容証明郵便は法的効力を持つわけではありませんが、請求の事実を証拠として残せるため、訴訟の準備にも役立ちます。弁護士に相談したうえで進めましょう。
民事訴訟による請求と時効リスク
加害者を特定できた場合、返金を求める具体的な方法として民事訴訟を選ぶケースもあります。
返金請求には、事実と異なる説明を信じて資金を振り込んだという経緯や、相手の連絡先などの証拠が求められます。
ただし、損害賠償請求権には時効があるのを忘れてはいけません。
被害を認識してから3年を過ぎると請求できなくなる可能性があるため、早期に手続きを開始し、時効の完成を回避することが求められます。
実際にあったロマンス詐欺の被害事例
信じていた相手がまさか詐欺師だった。
ここでは、恋愛感情を巧みに利用した「ロマンス詐欺」の被害事例を、実際の相談例をもとにご紹介します。
事例①:海外駐在の医師を名乗る人物に950万円送金した被害
マッチングアプリで知り合った相手に信頼を寄せ、総額950万円を送金してしまった被害事例です。
被害者は、海外に駐在中の医師を名乗る人物と連絡を重ねるうちに親密な関係となり、交際の約束まで交わしていました。
ある時点から、緊急手術費用や日本への帰国費用といった理由で資金を求められ、毎月一定額を継続的に銀行振込で支払っていた結果、被害金額が膨らんでしまいました。
被害者がロマンス詐欺に気づいて弁護士に相談したのは、最初の送金から半年以上が経過してからでした。保管していた取引履歴や通話記録をもとに、弁護士が送金先と接点のある関連先の調査を開始。
結果として、海外にいるとされていた人物が、実際には国内業者と共謀していたことが明らかになりました。
事例②:国際詐欺グループによる仮想通貨型ロマンス詐欺
SNSで知り合った外国人女性からの投資勧誘により、仮想通貨で約1,100万円を失った事例です。
被害者は、日常的なやり取りを続けていた相手から、将来を見据えた資産運用として高利回りの投資を持ちかけられました。
やり取りに不審な点はなく、信頼していたことから複数回に分けて仮想通貨を送金しましたが、送金後に突然連絡が取れなくなり詐欺だと判明しました。
返金成功率を上げるための証拠整理術
ロマンス詐欺による返金請求では、証拠の整理が弁護士の対応力に直結します。
証拠をただ保存するだけでは不十分で、詐欺の構造を読み取れるよう整理し、相手の計画性や意図を可視化することが欠かせません。
特に銀行振込による被害の場合、送金の経緯ややり取りの変化を明確に示すことで、法的手続きの土台を固められます。
ここでは、返金の実現可能性を高めるための具体的な整理方法を3つの観点から解説します。
やり取り履歴のタイムライン化
相手との最初の連絡から送金に至るまでの過程を、時系列でまとめておくのが有効です。
たとえば、出会いのきっかけ・親密な表現が増えるタイミング・投資や送金の話が出始めた時期を整理すると、相手が意図的に信頼を得て資金提供へ誘導した流れが明らかになります。
送金を要求された場面や言葉づかいの変化なども記録し、やり取り全体の流れが第三者にも理解できるよう可視化してください。
送金理由や指示内容の整理
相手が伝えてきた送金理由は、具体的に記録し分類しておく必要があります。
「手術代が足りない」「税関に現金が止められた」「仮想通貨での資産形成を一緒に」など、表現の違いごとに内容を整理すれば、相手の発言の一貫性や矛盾が浮かび上がります。
あわせて、要求された場面での被害者の心理状態や、判断に迷った点なども記録しておくと、詐欺性を証明する材料として有効です。
送金時期と金額の一覧化
送金日・金額・方法・理由・相手からのメッセージを一覧にまとめておくと、全体像が明確になります。
エクセルや表計算ソフトで時系列に整理すると、被害の拡大スピードや相手の手口の変化が視覚的に確認しやすくなります。
一覧には、振込先の銀行名・アカウント名義・連絡手段なども併記し、弁護士が速やかに法的対応を検討できる状態にしておきましょう。
よくある質問(Q&A)
ロマンス詐欺の被害に関する相談では、共通する疑問が数多く寄せられています。
ここでは、弁護士に実際に寄せられる質問のなかから、特に多いものをピックアップし、対応経験に基づいた具体的な回答を掲載しています。
Q.SNSで知り合った相手に「結婚資金が必要」と言われ、複数回送金してしまいました。これもロマンス詐欺ですか?
A.はい、結婚を匂わせて金銭を要求する手口は典型的なロマンス詐欺です。
特に、会ったことがない相手や、やり取りがオンライン中心の場合は注意が必要です。
複数回の送金がある場合、被害額が大きくなりやすいため、一刻も早く証拠を保存し、法的対応を検討する必要があります。
Q.送金の際に「プレゼント」と記載しましたが返金請求できますか?
A.送金時に「プレゼント」と記載していた場合でも、相手が詐欺行為をしていたと証明できれば、返金を求められるケースはあります。
ただし、送金目的ややり取りの実態が「贈与」や「貸し借り」とみなされる場合には対応が難しくなるため、詳細な事情の確認が必要です。
まずは、どのようなやり取りがあったかを整理し、弁護士へ相談することをおすすめします。
Q.相手が軍人や医師を名乗っています。本物かどうか見抜けません。どうすればいいですか?
A.「海外駐留の軍人」「国際機関に勤める医師」などはロマンス詐欺によくある偽装の肩書きです。
被害者を安心させるために信頼性の高い職業を騙るケースが多く、プロフィール写真も偽物の場合があります。
相手の素性に不安がある場合は、疑わしい点を記録し、詐欺の可能性があるかどうかを弁護士にご相談ください。
Q.家族に知られたくありません。匿名で相談できますか?
A.匿名での初回相談に対応しており、ご家族に知られずに相談できる体制を整えています。
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まとめ
ロマンス詐欺は、恋愛感情を利用して金銭をだまし取る悪質な詐欺行為です。
被害にあった事実を恥じる必要はなく、まずは送金記録やメッセージ履歴などを落ち着いて保全することが大切です。相手との連絡を急に断つ前に、証拠を確実に残しておきましょう。
送金の経緯や証拠内容を整理し、できるだけ早い段階でロマンス詐欺に詳しい弁護士に相談すれば、返金の可能性が高まるでしょう。
証拠の整備、送金先の調査、法的手段の選定などには、法律実務の知識と判断力が求められます。
仮想通貨や海外送金を含む複雑な事案でも、証拠が適切に残っていれば対応の余地があります。
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