LINE投資詐欺に要注意!典型パターンと被害を防ぐチェックリスト
近年、「LINEを使った副業」や「LINEで資産運用の案内が届いた」といった相談が急増しています。
SNSと連携してLINEを通じて接点を持ち、投資詐欺に巻き込む手口は、被害者が気づいたときには大金を失っているケースも少なくありません。
本記事では、LINEを使った投資詐欺の典型的な手口や心理的な特徴、実際の被害事例、そして事前に見抜くためのチェックリストや弁護士に相談するメリットまで、被害を防ぐために役立つ情報を網羅的に解説します。
LINEを使った投資詐欺とは?
LINE投資詐欺とは、LINEを通じて「資産運用」「AIによる自動投資」「副業」などの話を持ちかけ、最終的に金銭をだまし取る詐欺のことを指します。
SNSやインターネット広告からLINEへ誘導する流れが多く、LINEという身近なツールを使うことで、被害者の警戒心を下げて信用させるのが特徴です。
LINE投資詐欺が急増している背景
LINEを使った投資詐欺がここ数年で急増している背景には、複数の社会的・技術的要因が絡んでいます。
以下では、その主な背景を3つの視点から解説します。
副業・投資ニーズの高まりと心理的スキを突く詐欺
新型コロナウイルスの流行以降、生活様式が大きく変わり、多くの人が在宅時間の増加や収入減といった課題に直面しました。
このような環境下で「副業で稼ぎたい」「投資で収入を増やしたい」と考える人が増え、詐欺師にとっては“狙いやすいターゲット”が増加した状況となっています。
特に、金融知識が乏しい人や、短期間での利益を期待する心理を突かれることで、正常な判断を鈍らせられるケースが多く見受けられます。
詐欺師は「少額から始められる」「AIで自動運用」「特別な案件」などといった、耳障りのよい誘い文句で近づいてきます。
LINEの高い普及率と信頼性の悪用
日本国内では、LINEの普及率は80%以上と非常に高く、多くの人が日常的に連絡手段として利用しています。
こうした状況から、詐欺師もLINEを主な“営業ツール”として活用する傾向が強まっています。
LINEは「身近な人との連絡に使うアプリ」としての印象が強いため、メールや知らないSNSアカウントよりも“信頼しやすい”という心理的バイアスが働きやすくなります。
これを逆手にとって、公式アカウント風の名前やアイコン、LINE認証済み風のプロフィールを用いることで、あたかも正規の情報源であるかのように見せかけてきます。
匿名性の高い送金手段の普及と詐欺の高度化
近年は、仮想通貨やオンライン送金サービスなど、匿名性の高い決済手段が一般に広く使われるようになりました。
これにより、詐欺師は「資金の追跡を困難にする」ための手段を簡単に手に入れることができます。
例えば、仮想通貨ウォレットを介して送金させれば、口座凍結や送金先追跡が難しくなり、法的な手段による回収のハードルが一気に高まります。
また、複数の口座やウォレットを経由させることで、資金の流れをさらに見えにくくする手法も一般的です。
よくあるLINE投資詐欺の典型パターン
LINE投資詐欺にはいくつかの「典型的な手口」があります。
ここでは特に多く見られる5つのパターンを紹介します。
1. SNSで接点を持ち、LINEへ誘導
X(旧Twitter)、Instagram、Facebookなどで副業や投資の話をもちかけ、「詳しくはLINEで」と誘導されます。
やり取りの中でグループLINEに追加され、他のメンバーからも「稼げた」という投稿があることで、疑念を抱く余地を減らされます。
2. 有名人や著名トレーダーの“なりすまし”
「あの有名な投資家が監修するLINEグループ」といった宣伝で、著名人を騙ったアカウントに信用させるパターンです。
プロフィール写真、名前、肩書まで本物そっくりに作り込まれており、見抜くのが困難です。
3. 「AI自動売買」や「アルゴリズム取引」による勧誘
「AIで毎月20%の利益」「初心者でも資産が増える」と謳い、LINEで専用アプリやサイトへ誘導します。
利益が出ているように見えるダッシュボードが用意されており、実態を掴みにくいのが特徴です。
出金申請をしても「税金が必要」「出金には追加の保証金が必要」などの理由で再入金を求められます。
4. LINE公式アカウント風の偽装アカウント
「○○証券」「○○ファンド」など、実在しそうな社名のLINE公式風アカウントを作り、正規サービスと錯覚させる手口です。
公式マークに見えるアイコンや「お知らせ」風メッセージなど、非常に巧妙です。
5. 少額出資からの“追加投資”の罠
最初は「1万円から始められる」と少額で安心感を与えます。
しかしその後、「もっと利益を得るには追加が必要」と次第に出資額を引き上げ、最終的には数十万円〜数百万円を失います。
出金できないと気づいたときには、LINEアカウントが削除され連絡が取れなくなることが多いです。
LINE投資詐欺の被害に遭いやすい人の特徴と心理
詐欺師は、被害に遭いやすい心理状態の人を狙っています。
ここではよく見られる特徴を3つ紹介します。
1. 金銭的不安を抱えている
副業や投資を通じて収入を得たいと思っている人は、詐欺のターゲットにされやすい傾向があります。
「手軽に稼げる」「元手が少なくても大丈夫」といった言葉に心が動きやすくなります。
2. 投資の経験が浅く、知識が少ない
専門的な用語やグラフに惑わされ、判断力を奪われることがあります。
「AI」「アルゴリズム」「ボラティリティ」など聞き慣れない言葉で納得させられ、詐欺と気づかず出資してしまいます。
3. 孤独感や焦燥感がある
「親切そうな人が声をかけてくれた」「LINEグループで褒められた」といった人間関係を重視する心理が、判断を鈍らせます。
特に転職・離婚・家族との不仲など、精神的に不安定なタイミングは注意が必要です。
実際に起きたLINE投資詐欺の被害事例
ここでは実際に当事務所に相談のあった2つの事例をもとに、LINEを使った投資詐欺の実態をご紹介します。
事例1:SNS→LINEグループ誘導で“追加投資”を続けさせられたケース
20代男性はX(旧Twitter)で知り合った人物から「月利10〜20%で運用できる安全な投資がある」とメッセージを受け、詳細を確認するためLINEグループへ誘導されました。
グループでは複数のメンバーが「本当に利益が出た」「今月は+15%」などと投稿しており、信頼できるコミュニティに見える状況が作られていました。
最初に10万円を入金すると、LINE上の“運用画面”に少額の利益が反映され、さらに高い収益を狙うため「ステップアップ投資」を勧められました。
その後も「利益を最大化するために追加資金が必要」「税務処理のために一時的に入金が必要」と次々に理由をつけて入金を要求され、合計で約120万円を送金。
出金を依頼した途端、「手続き中です」「確認のため再度保証金が必要」と言われ続け、最終的にはLINEグループも担当者アカウントも消え、連絡が完全に断絶。
実態は架空の投資システムに見せかけたLINEを利用した典型的な投資詐欺であることが後に判明しました。
事例2:LINE公式アカウント風の偽装から高額送金を誘導されたケース
40代女性は、「大手投資会社のAI自動運用システム」と名乗るLINEアカウントから案内メッセージを受けました。
アカウントは公式風の名前とアイコンを使用しており、プロフィールには「金融庁登録」「大手証券と提携」など信頼性を装う文言が記載されていました。
担当者とのLINEやり取りでは「初心者でも月10万円以上の利益が可能」「短期間での資産形成をサポートする」と強調され、女性はまず10万円を入金。
その後も「利益を確定させるには追加投資が必要」「市場が好転している今がチャンス」と説得され、複数回の送金を重ねるうちに総額は100万円を超えることに。
さらに、運用アプリに表示される“利益額”は増えていくものの、出金を求めると「本人確認料が必要」「出金枠の拡大には手数料が必要」と追加の支払いを要求されました。
不審に思い問い合わせると既読もつかなくなり、アカウントも削除されていることが判明。
完全に連絡が途絶え、送金した資金は一切戻りませんでした。
LINE投資詐欺を見抜くためのチェックリスト
以下の項目に当てはまる場合、LINEを使った投資詐欺の可能性があります。
ひとつでも該当したら要注意です。
- SNSで知り合った人物からLINEに誘導された
- 投資話の割に、会社名や所在地などの情報が曖昧
- 会社名で検索しても明確な情報が出てこない
- 「AI」「自動取引」などの専門用語が多用されている
- LINE内で「稼げた」といった口コミが頻繁に流れている
- 少額から始められるが、追加投資を次々に求められる
- 仮想通貨ウォレットなど匿名性の高い送金先が指定される
- 出金時に「税金」「保証金」などの名目で再入金を求められる
- 相手の連絡が突然途絶える、LINEアカウントが削除される
弁護士に相談するメリット
「詐欺かもしれない」と思っても、どう対処すべきか分からない方は多いです。
LINE投資詐欺は相手の所在が不明・海外・匿名のケースも多く、早期に専門家に相談することが重要です。
弁護士に相談することで、
- 証拠の整理・保存方法のアドバイス
- 送金先の調査可能性や返金の見通しの検討
- 詐欺グループへの交渉や法的措置の検討
- 同様の被害拡大を防ぐ注意点の共有
など、被害回復や二次被害防止につながる具体的な対応策を得られます。
まとめ:LINE投資詐欺は誰でも被害者になり得る
「まさか自分が詐欺に遭うなんて…」という言葉は、LINE投資詐欺の相談でよく聞かれます。
LINEという身近なツールを使って接触されるため、気づいたときにはすでに被害が出ていることも珍しくありません。
少しでも違和感を感じたら、LINEでやり取りを続ける前に弁護士へ相談してみてください。
被害を最小限に抑えるためには、早めの行動が何より大切です。








