競馬詐欺とは?

競馬詐欺とは、競馬で確実に勝てる情報があると偽って高額な情報料をだまし取る悪質な詐欺行為です。

この手口では、実績のない情報を「確実に当たる」「JRA(日本中央競馬会)公認」などと虚偽の表現で信頼性を装い、被害者を信用させたうえで不当にお金を支払わせます。

日本中央競馬会(JRA)も公式に、「JRAの名前を騙る業者」や「結果が事前に決まっているといった虚偽の宣伝文句」などに対して注意喚起を行っています。

これらの詐欺は年々巧妙化しており、SNSやメール、ウェブサイトを使った情報商材販売という形で被害が拡大しています。

競馬詐欺の主な手口一覧

競馬詐欺では、被害者の「的中情報を知りたい」「損を取り返したい」という心理を巧みに利用した手口が多く見られます。

的中保証・返金保証をうたう詐欺

「外れたら全額返金」「必ず的中する情報を提供」などと約束しながら、実際には返金や保証が行われない典型的な手口です。

詐欺業者は「過去の的中実績」「会員限定の極秘情報」などを強調して信頼を得ようとしますが、的中情報の根拠は一切なく、外れても返金には応じません。

中には「返金には別途手数料が必要」と追加請求を行うケースもあります。

段階的に高額プランへ誘導する詐欺

最初は安価な情報料で信頼を得たうえで、「次は確実に当たる特別プランがある」と高額プランへの加入を勧めるパターンです。

はじめの数レースで偶然的中するように見せかけ、被害者の期待を高めたタイミングで数十万円〜数百万円単位の「特別情報料」を要求します。

無料情報・LINEグループを使った誘導

「無料予想情報をプレゼント」「LINE限定キャンペーン」などと誘い、グループ内で有料情報へ誘導する詐欺です。

グループ内では複数の“仕込みアカウント”が存在し、「この予想で勝てた」「本当に当たった」といった書き込みを繰り返して信頼を演出します。

この手口はSNS上で拡散されやすく、LINEやX(旧Twitter)を中心に若年層の被害が増加しています。

「このレースで取り返せる」と心理的に追い込む詐欺

一度支払いを行った被害者に対し、「この情報で最後に取り返せる」「ここで諦めたら損をする」などと心理的に圧力をかけ、さらなる支払いを促します。

競馬というギャンブル特有の“勝ち負けの感情”を悪用し、冷静な判断を奪うのが特徴です。
結果的に被害者は支払いを繰り返し、最終的には連絡が取れなくなります。

JRAの名を騙る詐欺

「JRA(日本中央競馬会)と提携」「JRA公認情報サイト」などの表現を用いる手口です。

JRAは公式に「レース結果を事前に知ることは不可能であり、JRAが予想情報を提供することも一切ない」と明言しています。
したがって、「JRA関係者しか知らない内部情報」などをうたう業者は、確実に詐欺であると考えてください。

競馬詐欺の実際の被害事例

競馬詐欺の手口がどのように実行され、被害者がどのような経緯で大金を失うことになるのかを、実際の事例を通じて見ていきましょう。

事例①:LINEで勧誘され「JRA公認」と信じて120万円の被害

40代男性がSNS広告をきっかけに、ある「競馬予想グループ」のLINEに登録しました。

初回の無料予想が見事に的中し、「JRAの関係者から得た確かな情報」だと説明されたことで、信頼感を抱いたといいます。

その後、「JRA公認の特別情報ルートがある」として、詐欺師は5万円の情報料を要求。被害者は疑うことなく支払いを行いました。

さらに、「この次はもっと確実に勝てる情報がある」として20万円、50万円、45万円と段階的に高額な情報料を請求され、被害者は“今までの投資を無駄にしたくない”という心理から、次々と支払いを続けてしまいました。

しかし、初回以外の予想はすべて外れ、再び連絡を取ろうとしたところ、相手のLINEアカウントは削除されていました。
ここでようやく詐欺に遭っていたことに気づいたといいます。

事例②:「返金保証」に惹かれ150万円以上の被害に

30代女性が、有名競馬ブロガーを名乗る人物の紹介で競馬予想情報のLINEグループに参加。

グループ内では、「○○万円の的中実績」など過去の実績が盛んにアピールされており、安心感を覚えた女性は、初回として10万円の有料情報を購入しました。

しかし予想は外れ、女性が返金を求めると、運営者は「返金保証を受けるには、上位プランへの加入が必要」と説明。
さらに、「高額プランなら的中率が格段に上がる」「ここで取り返せる」と言葉巧みに説得し、次々と支払いを迫ってきました。

結果として、女性は返金を受けるどころか、合計で150万円以上を支払う羽目に。
最終的にはすべての予想が外れ、連絡も取れなくなり、詐欺であったことが判明しました。

競馬詐欺が増えている理由と背景

競馬詐欺の被害が年々拡大している背景には、現代社会特有の要因が複数存在します。
詐欺師たちがどのような環境変化を利用しているのかを理解することで、被害防止につながります。

SNS広告・LINE・YouTubeの普及

インターネット技術の発達により、個人でも簡単に広告出稿ができる時代になりました。
この変化を悪用して、怪しい業者が多数参入している現状があります。

特にSNSプラットフォームでは、フォロワー数や巧妙な演出により「信頼感」を演出することが可能になっています。

一般ユーザーには本物の競馬関係者と詐欺師の区別が困難な状況が生まれています。

コロナ禍・副業ブームとの関連

新型コロナウイルスの影響により、在宅時間の増加と収入への不安が社会全体に広がりました。

この社会情勢の変化により、副業への関心やギャンブルへの依存傾向が強まり、結果として被害者層が拡大しています。

経済的な不安を抱える人々にとって、「確実に稼げる」という甘い言葉は特に魅力的に映るため、詐欺師にとって格好のターゲットとなってしまいます。

「的中保証」は合法なのか?

結論から申し上げると、実際には保証など存在せず、消費者の錯誤を利用した違法表現である可能性が高いといえます。

競馬は公営ギャンブルであり、その結果を事前に確定的に知ることは不可能です。にもかかわらず「的中保証」を謳うことは、消費者契約法における「不実告知」に該当する恐れがあります。

また、景品表示法の観点からも問題視される可能性があります。
同法では、商品・サービスの品質や効果について、実際よりも著しく優良であると示す表示を禁止しており、「的中保証」はまさにこの規制に抵触する表現といえるでしょう。

さらに、多くの業者が謳う「全額返金保証」についても、実際には複雑な条件が設定されていたり、現金ではなくサイト内ポイントでの返還だったりと、実質的な保証になっていないケースがほとんどです。

このような表現を見かけた場合は、むしろ悪質な業者である可能性を疑い、利用を避けることをおすすめします。

AI予想・有名人広告も詐欺の可能性がある?

近年、「AI予想」や有名人の写真を使用した広告が目立つようになっていますが、これらにも注意が必要です。

AI・統計を謳う情報商材の実態

「最新のAI技術を駆使した予想システム」「統計学に基づく必勝法」といった謳い文句に惑わされがちですが、多くの場合、根拠のないプログラムや単純なデータ処理を「AI」と称しているに過ぎません。

真のAI技術を用いた予想であっても、競馬のように多くの不確定要素が存在するギャンブルにおいて、100%の的中率を保証することは不可能です。

「AI」という言葉の響きに惑わされず、冷静に判断することが重要です。

芸能人・インフルエンサーの無断使用

有名人やインフルエンサーの顔写真を無断で使用し、あたかもその人物が推奨しているかのように見せかける手口も横行しています。

多くの場合、本人の許可を得ずに画像を盗用しており、完全な捏造です。

このような広告を見かけた際は、その有名人が実際に競馬予想サイトと関係があるのか、公式のSNSアカウントなどで確認することをおすすめします。

競馬詐欺にあったら迷わず弁護士に相談を

競馬詐欺は一度お金を払ってしまうと、自力での解決が非常に困難です。

相手の身元が不明で、連絡も取れないケースが大半を占めます。
泣き寝入りを避けるためには、法律の専門家に早めに相談することが最も有効な対応策です。

弁護士に相談するメリット

弁護士に相談する最大のメリットは、相手の所在が不明でも法的に有効な手段を取れる点にあります。

競馬詐欺の加害者は匿名性が高く、一般の被害者が個人で追跡することは困難です。

弁護士であれば、振込先口座・通信履歴・契約内容などをもとに法的根拠を整理し、返金請求や被害届の提出に向けた準備を具体的に進められます。

また、第三者による客観的な視点から「自分のケースが詐欺に該当するのか」を判断してもらえることも大きな利点です。

専門家の関与により、感情的になりがちな被害者自身の判断を冷静に整理でき、次の一手を明確にできるのです。

田中保彦法律事務所の特徴

田中保彦法律事務所は、消費者被害やインターネット詐欺の分野に精通した法律事務所です。

特に競馬詐欺や占い詐欺、ネットショップ開業詐欺など、SNSを起点とした特殊詐欺への対応実績があります。

また、LINEを活用した初回無料相談を実施しており、専門的なアドバイスを受けるまでのハードルを下げています。
被害の内容や証拠を気軽に共有できるため、迅速かつ実務的な対応が可能です。

まとめ

競馬詐欺は、巧妙に人の心理を突いて高額なお金を騙し取る悪質な犯罪です。

「JRA公認」を騙る手口から、SNSを活用した新しい詐欺手法まで、その形態は多様化を続けています。

しかし、「もう遅い」と諦める必要はありません。
証拠をしっかりと保管し、詐欺被害に強い弁護士に相談することで、返金の可能性を追求できます。

被害の拡大を防ぎ、詐欺師を野放しにしないためにも、泣き寝入りせずに立ち向かうことが重要です。
適切な法的手続きにより、被害回復と再発防止の両方を目指していきましょう。